過長月経
の原因と、関連する病気をAIで無料チェック

日本において正常な月経持続期間は、3日以上7日以内とされており、8日以上月経が終わらない状態を「過長月経」と呼びます。出血量自体が多い過多月経を伴う場合もあれば、少量の出血がダラダラと続くような場合もあります。一方で、月経時期以外に出血が見られる場合は不正出血と呼びます。

思春期においては、月経が来ているものの排卵が起きていない無排卵周期であることが多く、月経周期や月経の持続期間が安定しない傾向にあります。
稀に、出血が止まりにくい病気が隠れていることもあるので注意が必要です。出血が続く場合には、一度産婦人科を受診してみてください。

月経が8日以上続いて終わらない場合、過長月経に該当します。ホルモンバランスの乱れや排卵障害などが起きている可能性や、子宮筋腫やポリープなどがある可能性が考えられます。一度、産婦人科にて早めの原因の精査を行うことをおすすめします。

更年期には、卵巣機能が低下することで女性ホルモンの産生が低下し、排卵障害や月経周期の変化が見られます。それに伴い、一回あたりの月経血量や月経の持続期間も変化します。少量の月経が長く続いたり、本来の月経予定前に少量の出血が見られることもあれば、ごく少量の出血のみで月経が終わってしまうこともあります。

月経周期にかかわらず出血が続く場合には、まずは子宮体がんや子宮頸がんなどの悪性腫瘍があるかないか確認することが重要です。不正出血が続く原因としては、下記のものが考えられます。

器質性疾患

器官や臓器そのものに変化があって生じる疾患を「器質性疾患」といいます。

• 子宮内膜の異常増殖（子宮内膜増殖症、子宮体がんなど）
• 子宮頸部の病気（子宮膣部びらん、子宮頸がんなど）　　
• その他の子宮の良性疾患（子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症、子宮筋腫など）

非器質性疾患　

器官や臓器そのもの以外の部分で変化があって生じる疾患を「非器質性疾患」といいます。

• 凝固機能異常（抗凝固薬などの内服や、特発性血小板減少性紫斑病などの疾患で出血が止まりにくくなることで起こる）
• 排卵障害など

月経周期が28日の場合、通常、月経が終わって1週間経った頃に排卵が起こります。排卵が起こる際には、女性ホルモンの変動などが原因となって少量の出血を認めることがあり、中間期出血（排卵期出血）などと呼ばれています。中間期出血であれば、何らかの病気が疑われる可能性は低いと考えられます。

月経がなかなか終わらなかったり、月経血量が多くなったりする原因や病気として以下のことが考えられます。

ホルモンバランスの乱れ・排卵異常

さまざまな原因でホルモンバランスが乱れることがあり、乱れていると排卵が起きないため、月経周期が乱れ、月経の持続期間にも影響します。
ホルモンバランスが乱れる具体的な原因としては、下記のようなことが考えられます。

• 生活習慣の乱れ、ストレス
• 過度なダイエット
• 加齢（更年期など)
• その他（多嚢胞性卵巣症候群など）

子宮の病気

子宮の病気が原因で、過長月経となることがあります。
代表的な疾患として、以下が挙げられます。

• 子宮筋腫
• 子宮内膜ポリープ
• 子宮腺筋症
• 子宮内膜増殖症

出血しやすい病気がある、または薬を飲んでいる

身体が出血が止まりにくい状態にあると、月経が長く続く可能性があります。具体的には下記のような状態が考えられます。

• 血液をサラサラにする薬を飲んでいる
• 止血に使われる血小板数の減少や機能不全がある（自己免疫性血小板減少性紫斑病など）
• 止血に関わる血液成分の異常（血友病、von Willebrand病など）

正常な月経期間は3～7日とされています。月経が8日以上続く場合には原因の精査が必要です。産婦人科の受診を検討しましょう。
特に出血量が多い場合には、貧血が進行していることもあるため、早めに受診するようにしましょう。

月経時以外の出血を不正出血と呼びます。排卵期に見られることがある中間期出血などの病的ではない出血もありますが、悪性腫瘍などの重大な疾患が見つかる場合もあります。不正出血がある時には、程度や期間を問わず早めの産婦人科受診をおすすめします。